会議情報

2017.02.14

第29回CCSEワークショップ「福島事故からの復興に向けた計算科学の取り組み」を開催しました。

開催日:

平成29年2月14日(火)

場 所:

航空会館(東京都港区新橋)701会議室

主 催:

日本原子力研究開発機構・システム計算科学センター

共 催:

日本原子力学会・計算科学技術部会

システム計算科学センター(CCSE)では、原子力機構の福島研究開発部門や福島県等と連携して、福島事故からの復興に向けた多様な計算科学技術の開発を推進しています。放射線計測データのデータベース化や放射線計測データをシミュレーションによって解析・将来予測する技術等について最先端の研究成果に関する情報交換を行うため、第29回CCSEワークショップを開催しました。

福島事故からの復興に向けては、福島の現状を知り、将来を予測することが重要との観点から、本ワークショップでは、基調報告として「福島における放射線環境の経時変化と被ばく線量」のタイトルで、放射線計測データの有効活用や放射性物質の分布・移動を予測する技術開発の成果と課題について報告がなされました。それに続き、放射線計測とデータベース構築、可視化解析、放射性物質の動態予測シミュレーション等の技術開発について、5件の報告がありました。

本ワークショップには、56名(機構外31名、原子力機構25名)の参加があり、放射線計測の高精度化に関する技術やコンピュータシミュレーション技術について活発な議論がなされました。また、今回は研究者・技術者に加えて一般の方の参加も目立ち、福島の今後の空間線量率の変化予測や環境中での放射性物質の動態予測などに高い関心と期待が寄せられました。

【プログラム】

13:00-13:10

開会挨拶
●谷 正之(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

13:10-14:00

基調セッション
「福島における放射線環境の経時変化と被ばく線量」
●斎藤 公明(日本原子力研究開発機構 福島環境安全センター)

14:00-14:30

「放射線計測データ統合技術の開発」
●Haruko Murakami Wainwright(Lawrence Berkeley National Laboratory)

14:30-15:00

「放射性物質モニタリングデータベースシステムの現状」
●関 暁之(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

休憩

15:20-15:50

「小型・軽量コンプトンカメラを用いた遠隔放射線イメージング技術の開発~コンプトンカメラデータを用いた3次元線源分布再構成に関する検討~」
●宮村 浩子(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

15:50-16:20

「放射性セシウムの将来分布等を推測する解析モデルの開発」
●北村 哲浩(日本原子力研究開発機構 福島環境安全センター)

16:20-16:50

「水圏における放射性物質動態評価シミュレーション技術の開発」
●山田 進(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

16:50-17:00

閉会挨拶
●中島 憲宏(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)

【発表資料】

基調セッション

・「福島における放射線環境の経時変化と被ばく線量」斎藤 公明(日本原子力研究開発機構福島環境安全センター)(PDF 約7.4MB)


一般セッション

・「放射線計測データ統合技術の開発」Haruko Murakami Wainwright(Lawrence Berkeley National Laboratory)(PDF 約4.6MB)

・「放射性物質モニタリングデータベースシステムの現状」関 暁之(日本原子力研究開発機構システム計算科学センター)(PDF 約3.9MB)

・「小型・軽量コンプトンカメラを用いた遠隔放射線イメージング技術の開発~コンプトンカメラデータを用いた3次元線源分布再構成に関する検討~」宮村 浩子(日本原子力研究開発機構システム計算科学センター)

・「放射性セシウムの将来分布等を推測する解析モデルの開発」北村 哲浩(日本原子力研究開発機構福島環境安全センター)(PDF 約15.6MB)

・「水圏における放射性物質動態評価シミュレーション技術の開発」山田 進(日本原子力研究開発機構システム計算科学センター)(PDF 約2.2MB)