会議情報
2016.03.29
第28回CCSEワークショップ「原子力材料における計算科学研究と原子スケールモデリングによる新展開」開催
開催日: |
平成28年3月29日(火) |
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場 所: |
東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト1階多目的ホール |
主 催: |
日本原子力研究開発機構・システム計算科学センター |
共 催: |
日本原子力学会計算科学技術部会 |
システム計算科学センター(CCSE)では、第3期中長期計画において「原子力基礎基盤研究」の枠組みのなかで、燃料・材料の劣化挙動に関する研究活動を行っていますが、この分野の複雑現象に対する大規模シミュレーション技術の確立を課題に、第28回CCSEワークショップを開催しました。
【成果】
本ワークショップでは、欠陥挙動に関するシミュレーションについて、数値実験の妥当性評価のための実験研究、「京」に代表される最先端のシステムによってもたらされた精度向上についての基調講演に続き、第一原理計算・分子動力学シミュレーションによる原子力材料の照射脆化現象について5件の報告がありました。ここでは、原子炉及び核融合炉の構造材料の照射損傷の研究において未解決の重要課題である核変換ヘリウムと水素と照射欠陥との相互作用について、解決のためには計算科学と実験科学の融合が重要であるとの認識から活発な議論があり、原子スケールモデリングによる材料研究を推進する観点から有意義な会議となりました。
なお、本ワークショップには、42名(機構外から12名、原子力機構から30名)の参加がありました。
【プログラム】
13:00-13:10 |
開会挨拶 |
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13:10-14:00 |
基調講演 |
14:00-14:50 |
基調講演 |
14:50-15:30 |
「照射欠陥と核変換ガス(ヘリウム・水素)の相互作用をどう考えるか」 |
休憩 |
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15:50-16:30 |
「原子炉構造材の強度劣化評価に資する照射欠陥-転位相互作用の研究」 |
16:30-17:00 |
「鉄の転位に関する原子論的研究」 |
17:00-17:30 |
「原子シミュレーションによる組織制御・合金化における機械特性評価」 |
17:30-18:00 |
「Atomistic study on the generation and gliding properties of pyramidal dislocations in magnesium」 |
18:00-18:15 |
閉会挨拶 |
【講演資料】
基調講演
・「金属中の照射誘起欠陥の挙動のTEM による抽出」荒河 一渡(島根大学 総合理工学部)(PDF 約200KB(スライドなし))
・「原子力材料研究における第一原理計算・分子動力学シミュレーションと実験的エビデンス」鈴土 知明(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)(PDF 約2.5MB)
一般講演
・「照射欠陥と核変換ガス(ヘリウム・水素)の相互作用をどう考えるか」大貫 惣明(北海道大学 工学研究院)(PDF 約200KB(スライドなし))
・「原子炉構造材の強度劣化評価に資する照射欠陥-転位相互作用の研究」福元 謙一(福井大学附属国際原子力工学研究所)(PDF 約3.1MB)
・「鉄の転位に関する原子論的研究」板倉 充洋(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)(PDF 約1.4MB)
・「原子シミュレーションによる組織制御・合金化における機械特性評価」都留 智仁(日本原子力研究開発機構 基礎工学研究センター)(PDF 約2.7MB)
・「Atomistic study on the generation and gliding properties of pyramidal dislocations in magnesium」蕪木 英雄(日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター)(PDF 約1MB)